紹介

英語の固有名詞の発音の表記に迷ったときに

https://youglish.com/ 英単語の発音をその単語が実際に発音されているYouTubeのビデオから取り出してくることで教えてくれるサイト。固有名詞の発音を知りたい時には便利そう。

研究資金の減少は、税金の無駄使いを加速している

Scientific AmericanのポッドキャストでRichard Harrisのインタビューをしていた。彼はNPRの科学リポーター(science correspondent)で、Rigor MortisRigor Mortis: How Sloppy Science Creates Worthless Cures, Crushes Hope, and Wastes Billions作者: R…

米保守派の研究費たたき

最近あった保守派からの科研費批判だが、米国でも保守派の政治家が科学者の研究費を批判することはよく見られる。たとえばジョン・マケインが共和党の予備選挙の運動でYouTubeに出た時にはモンタナのクマのDNAの研究を批判している(1分50秒ぐらいから)。 y…

外的世界の証明(抄)

授業で使うためにムーアの有名な論文「外的世界の証明」(pdfファイル)のキモとなるところの翻訳を作ったのでご笑覧ください。 例えば、わたしは今、二本の人間の手があることを証明できる。どうやってか。それは二つの手を上げて、右手でジェスチャーをし…

家事分担の進化ゲーム

家事分担は結婚している夫婦の間で頻繁に問題になる事柄の一つだ。家事の負担は多くの場合妻に偏っており、妻はそれに不満を感じていることが多い。これは女性がフルタイムの仕事を持つことが例外ではなくなった現在でもそうだ。どうしたこういうことが生じ…

才能が必要と考えられている分野ほど女性研究者の比率が低い

という論文が「サイエンス」誌に掲載された(リンク)。STEM(Science, Technology, Engineering, Mathematics)といういわゆる「理系」の分野では、研究者に女性が占める割合が低いといわれてきた。また社会科学系・人文系の分野でも女性研究者の比率が少な…

哲学専攻は経済的に見合う投資である

と主張する記事があったので紹介。この記事では、PayScaleというサイトの調査を元に、アメリカの大学の学部卒業生を対象にして(したがって大学院に入学した人は入っていない)、専攻によって卒業後の収入がどのくらいになるか、また高卒で社会人になった場…

人種と知能(2)

さて引き続き人種と知能についてだが、今回はニコラス・マッキントッシュが書いた知能についての入門書であるIQ and Human Intelligence作者: N. J. MacKintosh出版社/メーカー: Oxford Univ Pr発売日: 2011/04/30メディア: ペーパーバック購入: 1人 クリッ…

人種と知能(1)

知能の勉強を細々と続けているが、この分野でいつも大きな議論になるのが、人種と知能の関係だ。このテーマはきちんとしたリサーチに基づかないことをうっかり述べてしまうと影響がきわめて大きいので、現在の研究でどういうことがわかっているのか(わかっ…

Krashenの議論

第二言語習得論の勉強を続けている関係で、Stephen Krashenの"Principles and Practice in Second Language Acquisition"(pdf)を読んでいるが、第二章で自分の仮説をサポートする仕方が雑すぎる。Krashenはこの章で第二言語学習に関するいくつかの有名な仮…

どういうときに創造的なアイデアが浮かぶか

ということをコンピュータ科学を例にしてThagardと共著者がここで書いている。この論文ではCrossroadsというACM (Association for Computing Machinery、コンピュータ科学分野の国際学会)が発行している学生のためのオンライン雑誌に掲載されたコンピュータ…

How Languages Are Learned:第二言語習得理論について

前のエントリ、つまりHow Languages Are Learned (Oxford Handbooks for Language Teachers)作者: Patsy M. Lightbown,Nina Spada出版社/メーカー: Oxford Univ Pr発売日: 2013/03/21メディア: ペーパーバック クリック: 3回この商品を含むブログ (4件) を見…

How Languages Are Learned:早期教育について

How Languages Are Learned (Oxford Handbooks for Language Teachers)作者: Patsy M. Lightbown,Nina Spada出版社/メーカー: Oxford Univ Pr発売日: 2013/03/21メディア: ペーパーバック クリック: 3回この商品を含むブログ (4件) を見るを読んだ。これは欧…

なぜ・何を・どうやって科学者に科学哲学を教えるのか

という論文を読んだ(リンク)。著者はスウェーデンの科学哲学者で、科学哲学が科学者及びその卵である理系学生に貢献できる理由と方法について書いてある論文だ。 なぜ教えるのか 科学者やその卵である理系の学生にに科学哲学を教えるべき理由として、著者…

p値よりも信頼区間を

とLaTrobe大学の心理学者Geoff Cummingsが以下の動画で述べている。心理学では(もちろん心理学だけではないが)ある仮説を検証するときによくp値を用いる。これは帰無仮説が正しいとしたときに手元の標本統計量が得られる確率である。この値が0.05というマジ…

研究のコスト・リターン・リスク

千住淳氏の社会脳とは何か (新潮新書)作者: 千住淳出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2013/08/10メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) を見るを読んでいると、研究のポートフォリオという考え方が書かれてあって少しおもしろかったので紹介(199ff.)。科学…

科学、科学の哲学、自然の哲学

生物学の哲学者Peter Godfrey-SmithがDarwinian Populations and Natural Selection作者: Peter Godfrey-Smith出版社/メーカー: Oxford University Press, U.S.A.発売日: 2011/05/15メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログを見るの冒頭で、科学と科学…

ロブ・ルイス先生のインタビュー@SPring-8

前にSPring-8でモナシュ大学・サスカチュアン大学のロブ・ルイス教授のインタビューの通訳の仕事をしたのですが、それがアップロードされているのに今日気づきました。SPring-8が医学分野でどのように役立っているかおもしろいお話でした。あとインタビュー…

ベイズ主義のAベイズC (2)

ソーバー先生の本Evidence and Evolution: The Logic Behind the Science作者: Elliott Sober出版社/メーカー: Cambridge University Press発売日: 2008/04/21メディア: ペーパーバック購入: 1人 クリック: 27回この商品を含むブログ (14件) を見るのベイズ…

にっちもさっちもいかないところまで

この間(コンピュータを遅くしない方の)ノートン先生のページを見ていると、おもしろいことが書いてあったのでちょっと翻訳。 にっちもさっちもいかないところまで科学哲学の新しいトピックについて読み始めるとき、何を探していけばよいだろうか。ポイント…

ベイズ主義のAベイズC (1)

前に紹介したソーバー先生の本Evidence and Evolution: The Logic Behind the Science作者: Elliott Sober出版社/メーカー: Cambridge University Press発売日: 2008/04/21メディア: ペーパーバック購入: 1人 クリック: 27回この商品を含むブログ (14件) を…

アタマでごちゃごちゃ考えるよりも

IQ and Human Intelligence作者: N. J. MacKintosh出版社/メーカー: Oxford Univ Pr発売日: 2011/04/30メディア: ペーパーバック購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログを見るを読んでいたところ、こういう実験にぶつかった。*1次の問に答えてみてほし…

統計学の三つの問い

ソーバー先生の本Evidence and Evolution: The Logic Behind the Science作者: Elliott Sober出版社/メーカー: Cambridge University Press発売日: 2008/04/21メディア: ペーパーバック購入: 1人 クリック: 27回この商品を含むブログ (14件) を見るの第一章…

Early Modern Texts

近世の哲学のテキストを読むときに便利なサイトがあるので紹介。Early modern textsというサイトでは、カントやライプニッツからロック・ヒュームといった近世の哲学者の著作を、わたしのような語学力に不自由な素人でも読めるようにテキストを編集した形で…

創造的な人の特徴

授業の関係でPaul ThagardのHot Thought: Mechanisms and Applications of Emotional Cognition (A Bradford Book)作者: Paul Thagard出版社/メーカー: A Bradford Book発売日: 2008/08/29メディア: ペーパーバック クリック: 9回この商品を含むブログを見る…

科学の継続ではなく科学の解釈

授業の関係で読んでいるギャリー(Giere)のScientific Perspectivism作者: Ronald N. Giere出版社/メーカー: Univ of Chicago Pr発売日: 2010/06/15メディア: ペーパーバック クリック: 4回この商品を含むブログ (1件) を見るに科学哲学に関わる一節があった…

ハトとヒト、どうして差がついたか...慢心、環境の違い

最近ためしてガッテンでも取り上げられたモンティ・ホール問題だが、ハトの方がヒトよりもモンティ・ホール問題をよく学習できる(かも)という論文を見つけた*1。モンティ・ホール問題とは以下のようなものだ。 あなたはクイズ番組に出演します。司会者はあ…

別の手段をもってする科学の継続

UCLのHasok ChangがThe Philosophers' Magazineのインタビューで、科学哲学の意義について語っている。Inventing Temperature: Measurement and Scientific Progress (Oxford Studies in the Philosophy of Science)作者: Hasok Chang出版社/メーカー: Oxfor…

理性をモデル化する

スティッチ&シュタインの議論では、自然選択からヒトが理性を持つことを直接導き出すのは難しいことがわかった。彼らはとくに「〈転ばぬ先の杖〉論法」を用いて、進化の道程において自然選択によって最適にデザインされた認知システムは、理性的なシステム…

「人生の意味」になぜ悩むのか? 進化論が答える

という趣旨の論文を読んだので紹介*1。欧米では「哲学=人生の意味に悩む」というのはステレオタイプ的な哲学の見方としてある*2が、なぜわれわれが人生の意味に悩むのかということを進化論の観点から議論した論文。著者の議論は次のようになる。ヒトはその…