まとまり日記

私はこういうときでも自分がいじけなかったこと、力むことなくそういう風に育ったのが母への感謝なのである。これは大きかった。恥ずかしさの容量が大きいのは強いのだ。見栄を張らないで生きること、これは何よりも大きな糧である。(森信雄)

ジンマーの種についての記事

前に書いたジンマーの種についての記事だが、彼のウェブサイトで全文が読めるようになっている。全体の構成は

  1. 種という概念の実践的な意味(保全など)
  2. 生物学的種概念BSC
  3. 系統学的種概念PSC
  4. デ=ケロズ(DeQueiroz)およびテンプルトン(Templeton)の考え
  5. 微生物の種概念(Microorganism)

全体の印象としては、生物学者から見た種問題の現状のよいまとめになっていると思う。微生物学の種について扱っているのは少し新しい(種問題の哲学者の取り扱いで、微生物を考慮することはあまりなかったが、最近はいくつか論文が出ている-->文献表)。ただ、哲学的な考察やジンマーの意見はほとんどみられないので、わたしからコメントできることはあまりない感じ。

REFERENCES

  1. Wilkins, J: The dimensions, modes and definitions of species and speciation. Biology and Philosophy 22(2):247-266,2007
  2. Franklin L: Bacteria, Sex and Systematics. Philosophy of Science 74:69-95,2007